現場で信頼され、また一緒に働きたくなる人の共通点
舞台監督という仕事は、
資格があるわけでも、決まった正解があるわけでもありません。
同じく現場に出入りする人たちも同様です。
それでも現場では、
「この人なら安心できる」
「この人が入ると現場が回り出す」
そう言われる人材が、確実に存在します。

では、現場で信頼される人に共通する資質とは何なのでしょうか。
Tripleguns がプロダクションマネージャー業務や舞台監督業務などを通して、
数多くの現場を通して感じてきたポイントを整理します。
1. 全体を同時に見る力(俯瞰力)
良い現場メンバーは、自分だけを見ていません。
- ステージ上
- 舞台裏
- 客席
- FOH
- 楽屋
- ローディング(搬入/搬出)
これらを同時に頭の中で把握し、
一つの判断が他にどう影響するかを常に考えています。
部分最適ではなく、
現場全体として成立しているかどうかを見る力。
これは経験によって磨かれる、非常に重要な資質です。
自分、チーム、全体を考えながら行動するメンバーが多いほど、
現場は良い雰囲気になっていく傾向にあります。
2. 即断即決できる判断力
現場では、予定通りにいかないことが必ず起こります。
- リハーサルが押す
- 機材トラブルが出る
- 出演者の動線が変わる
- 天候や安全面の問題が発生する
良いメンバーは自分だけの「完璧な答え」を探しません。
その時点での全体の最善策・最適解を即座に決め、前に進める。
この判断力が、現場の混乱を最小限に抑えます。
3. 指示がシンプルでわかりやすい
現場では、長い説明は聞いてもらえません。
人により、理解度が異なることもあります。
良い指示は、ブレないのはもちろんのこと
- 短い
- 具体的
- 誤解の余地がない
「今はこれをしてください」
「次は〇分後にこれです」
誰が聞いても同じ理解になる言葉を選べるかどうかは、
現場のスムーズさに直結します。
4. 技術を“全部”わかろうとしない勇気
意外に思われるかもしれませんが、
我々はすべての専門技術を完璧に知っているわけではありません。
重要なのは、
- 何が専門外かを理解していること
- 専門スタッフを信頼できること
- 最終判断のポイントだけを押さえていること
音響・照明・映像・舞台。
それぞれのプロの意見を聞き、最後に決断する役割を担うのが舞台監督です。
5. 感情を現場に持ち込まない冷静さ
現場は、想像以上に感情が揺れます。
- プレッシャー
- 焦り
- 怒り
- 不安
プロフェッショナルは、自分の感情を現場にぶつけません。
冷静に、一定のトーンで指示を出し続けることで、
周囲のスタッフも落ち着きを取り戻します。
これは「我慢強さ」ではなく、
現場全体を守るためのスキルです。
たとえ、誰かに怒鳴られても動じない。怒鳴られるようなことがあっても、
他の人にその嫌な雰囲気を持ち込まない、これもとても大切なスキルです。
「あの人は質問しやすい」「この人に聞けば必ず大丈夫だ」という
安心感を現場でもってもらえると、よりスムーズになっていきます。
6. “責任者”だという自覚
最終的に「現場の責任」を引き受ける立場は誰か?
自分の場合はどうするか?
- 判断が間違っていれば、自分の責任
- トラブルが起きても、逃げない
- 他人のせいにしない
この覚悟がある人は、自然と現場から信頼されます。
まとめ
良い現場に必要なのは、
声の大きさや強さではありません。
- 全体を見る力
- 判断する勇気
- シンプルな指示
- 冷静さ
- 責任を引き受ける覚悟
これらが積み重なって、
「またこの人と現場をやりたい」と思われる舞台監督になります。
Triplegunsでは、
こうした資質を重視しながら、国内外の現場で制作を行っています。