支援事例
国税庁事業「Bar Convent Singapore 2023」
ジャパンパビリオン運営
2023.11.06
今年初めてシンガポールで開催される国際的なアルコール飲料業界向けの専門見本市「Bar Convent Singapore 2023」に、国税庁がジャパンパビリオンを設置し、日本産酒類の販路拡大を目的とした商談を行いました。
出品者の酒類は日本酒、焼酎、ジン、リキュール、ビール、ワインと多岐に渡り、来場したディストリビューターやバーオーナー、バーテンダー、小売店経営者などに日本産種類の幅広さを印象付ける機会となりました。
また初日にはInter Rice Asiaのディレクターであり、国際唎酒師でもあるAdrian Goh(エイドリアン・ゴー)氏によるテイスティングセミナーも実施。
30人の定員を超える満員御礼となり、観覧者が試飲をしながらそれぞれの日本産種類の特徴を学びました。
「Bar Convent Singapore」概要
■ 開催日程:
2023年11月6日 (月) - 11月7日 (火)
■ 参加団体:
シンガポール現地酒類関係事業者 約3,000人
■ 主催:
RELX (Singapore) Pte Ltd
■ 開催場所:
Pasir Panjang Power Station
■ 公式ウェブサイト:
https://www.barconventsingapore.com/
「ジャパンパビリオン」実施概要
■主催:
国税庁
■開催場所:
「Bar Convent Singapore」内、出展スペース (約128㎡)
■参加団体:
日本側出展10団体
(秋田銘醸株式会社、株式会社Alembic、Far Yeast Brewing 株式会社、玄海酒造株式会社、濵田酒造株式会社、株式会社ルミエール、マルカイコーポレーション株式会社、サケ・ラバーズ株式会社、サンティグレ、鷹正宗株式会社)
■目的:
シンガポールにおける日本産酒類の販路拡大
■実施内容:
出品者ブースでの展示、商談
現地バーテンダーとコラボレーションした、カクテル提供ブースの運営
国際唎酒氏による、日本産酒類のテイスティングセミナー実施
弊社の業務内容
企画の全体進行、イベント主催者、現地業者との調整
「ジャパンパビリオン」ブースデザイン、設営、運営
イベント公式ウェブサイト、SNS投稿素材のデザイン
プレスリリース執筆、配信手配
現地バイヤー、ディストリビューターへの発信活動
来場促進用のパンフレットデザイン、製作
出品者マニュアルの作成、およびフォローアップ
「ジャパンパビリオン」出展ページ
公式Instagram投稿
「ジャパンパビリオン」メインビジュアル
急成長するシンガポールの日本産酒類市場
「Bar Convent」シリーズは、2006年にベルリンで始まり、現在までにベルリン、ブルックリン、サンパウロと開催地を増やして急速に成長を遂げてきました。
来場者はバー、スピリッツ、アルコール市場のプロフェッショナル達で、開催国のみならず、約半数は海外からも参加している、国際的なビジネスイベントとなっています。
今回「Bar Convent」イベントとしては初開催となったシンガポール。
アジア初の開催地として選ばれた背景には、シンガポールを起点に東南アジア諸国への波及効果を見込める、また「World’s 100 Best Bar Awards 2022」のうち、10のバーがシンガポールからランクインしていることなど、シンガポールがアジアのアルコール市場を牽引していることが窺えます。
日本産酒類にとっても、シンガポールは非常に重要な輸出市場と考えられます。
財務省貿易統計において、日本産酒類の輸出金額(2022年) 世界5位、また全ての酒類においてトップ8位内に入っている他、2022年の日本産酒類のシンガポールへの輸出金額は前年比に比べて62.6%増加しています。
昨今の円安、物価高でシンガポールの外食市場が急激に高騰化する中、シンガポールは日本の酒類輸出者にとってますます魅力的な成長市場と言えるでしょう。
国税庁「各酒類の主な輸出先(2022年)」
国税庁「最近の日本産酒類の輸出動向について」
「Bar Convent Singapore」への出展を経て
今回の「Bar Convent Singapore」出展では、市場性および情報発信力のあるシンガポールで、日本酒・焼酎・泡盛・ワイン・ジン・リキュール等バラエティーある日本産酒類をアピールし、シンガポールのレストラン・バー市場の開拓を目指しました。
出品ブースにはディストリビューターの他、高級ホテルのバー関係者、レストランオーナーなども多く訪れ、試飲をしながら今後の取引について話し合う場面が多く見られました。
また、出品者ブースの横にはバーカウンターを設置。
日本産種類を取り扱った経験のあるシンガポール人バーテンダーが創作した、出品商品を使ったカクテルの試飲も行右ことで、現地のバー関係者が「実際に現地でどのように提供すれば良いのか」をよりイメージしやすくする施策を試みました。
カクテルの試飲をした来場者から「このお酒はどのブースで詳しく話を聞けるのか?」「他のフレーバーはないのか?」といった声も多く寄せられ、出品者との商談機会を増やす企画となりました。
また会期中、講師にInter Rice Asiaのディレクターであり、国際唎酒師でもあるAdrian Goh(エイドリアン・ゴー)氏をゲストに迎え「Exploring the world of Japanese Alcohol Beverages」と題するセミナーが開催されました。
出品商品の中から6酒類の商品が選ばれ、それぞれの酒類の特徴や提供の仕方が紹介され、30名の定員を超える多くの来場者が、テイスティングをしながらAdrian氏の講義に耳を傾けました。
「Bar Convent Singapore」への出展を経て
今回、シンガポールを起点とした日本産酒類の輸出拡大を目指すにあたり「Bar Convent Singapore」出展を通して、多くの収穫を得た一方、今後の様々な課題も浮き彫りとなりました。
シンガポール市場に向けた、日本産酒類の発信の難しさ
日本食レストランや、日本酒バーが急増しているシンガポールですが、日本産酒類の現地の一般層への知名度は高くありません。
「日本産」を売りにしてもなかなか一般層にその独自性を理解してもらうことは難しく、また世界中のアルコール製品が集まる競争率の高い市場であることから、商品を手に取ってもらうことすら難しいのが現実です。
一方、現地レストラン、バー関係者は、日本酒をはじめとする日本産酒類に対して非常に興味が高く、特に食事との「ペアリング」を通しての提供に意欲的です。
実際今回の出展時にも「どのようなメニューと合うのか?」「このリキュールは食事に合いそうだ」などのコメントが多く寄せられました。
機械的にディストリビューターに売り込むだけでなく、現地の飲食需要、消費者層の好みを熟知し、探求性の高いシェフやソムリエ、バーテンダーなどへの発信も忘れずに行うことで、B to BとB to Cのどちらにも響きやすいマーケティングを行うことができると考えられます。シンガポール酒税率によるハードル
シンガポールに輸出する上で、酒税率は理解しておかなければなりません。
シンガポールの酒税率は、以下のようにアルコール度数に連動しています。
ビール:SGD60 x アルコール度数 (%)
ビール以外:SGD88 x アルコール度数 (%)
今回出品していた酒類は、1社を除き全てがビール以外の酒類だったため、販売価格も日本の数倍となっていました。
その結果、日本産酒類は高級酒として扱われるため、提供する店の開拓もハードルが上がります。
それぞれの出品者がシンガポール市場での立ち位置を再考し、戦略を練り直す機会になったと感じました。
終わりに
シンガポールの一人当たりGDP(名目、米ドル換算)は、近年日本を上回っており、様々な国際競争力ランキングで高位に位置づけられている富裕層の多い国です。
シンガポールを起点として近隣国に波及効果をもたらすことで、販路拡大を狙うことができます。
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