最高のツアーは最高のチーム編成から!

海外ツアーというと、多くの人がまず思い浮かべるのは、ステージ上のアーティストの姿ではないでしょうか。
スポットライトを浴びるボーカル、楽器を演奏するバンドメンバー、客席の歓声、会場の熱気。
もちろん、ライブの中心にいるのはアーティストです。
しかし、海外ツアーはアーティストだけでは回りません。
アーティストが無事に現地へ到着し、機材が会場に入り、リハーサルが行われ、本番が予定通り進み、グッズが販売され、終演後に撤収し、次の都市へ移動する。
その一連の流れの裏側には、たくさんのクルーが関わっています。
特に海外ツアーでは、言語、時差、移動距離、会場設備、ビザ、税関、現地スタッフとの連携など、日本国内の公演とは違う課題が数多く発生します。
今回は、海外ツアーに欠かせない主なクルーの役割を紹介します。
ツアーマネージャー、プロダクションマネージャー、アーティストマネージャー、テクニカルスタッフ、マーチャンダイズ(グッズ)、ヘアメイク、スタイリスト、フォトグラファー、ローカルランナーなど、
ツアーを支える人たちの仕事を見ていきます。
海外ツアーは「移動する現場」
ライブは、会場に着いてから始まるものではありません。
海外ツアーの場合、フライト、ホテル、車両、機材輸送、現地プロモーターとの連絡、会場との技術確認、グッズ販売、現地スタッフとの調整など、事前準備の段階から多くの作業が発生します。
本番当日も、朝から搬入、ステージ設営、音響・照明・映像の確認、楽器のセッティング、リハーサル、開場、本番、終演後のグッズ販売、撤収、次の都市への移動準備が続きます。
つまり海外ツアーは、単発のライブではなく、毎日場所を変えながら動き続ける「移動する現場」です。
その現場を止めないために、さまざまな役割のクルーが必要になります。
アーティストマネージャー / Artist Manager

アーティストマネージャーは、アーティスト本人に最も近い立場で、活動全体を支えるスタッフです。
ツアー中は、アーティストのスケジュール、体調、取材、撮影、関係者対応、楽屋まわり、プロモーション対応など、さまざまな場面でアーティストをサポートします。
主な業務は以下のような内容です。
・アーティストのスケジュール管理
・楽屋、食事、休憩環境の確認
・取材、撮影、Meet & Greetなどの対応
・主催者やプロモーターとの確認
・アーティスト本人の意向確認
・本番前後のケア
・SNSやメディア対応の確認
・衣装、ヘアメイク、撮影チームとの連携
アーティストマネージャーは、アーティストがステージに集中できる環境を整える役割です。
海外では、言語や文化の違い、移動疲れ、時差、食事、現地での急な変更など、アーティストに負担がかかる場面も多くあります。
そのため、アーティストマネージャーは、アーティスト本人の状態を見ながら、ツアーマネージャーやプロダクションマネージャーと連携して現場を進めていきます。
ソロアーティストであれば1名、バンドや複数名のグループ、取材や撮影が多いツアーでは、1〜2名以上のマネージャーが帯同することもあります。
ツアーマネージャー / Tour Manager

ツアーマネージャーは、ツアー全体の移動、宿泊、スケジュール、アーティストとスタッフの動きを管理する役割です。
主な業務は以下のような内容です。
・フライト、ホテル、車両の確認
・集合時間や移動時間の管理
・アーティスト、スタッフの行程管理
・現地プロモーターや会場との連絡
・食事、休憩、楽屋まわりの確認
・トラブル発生時の判断と対応
・次の都市への移動準備
ツアーマネージャーは、ツアー全体の「生活と移動」を止めないための存在です。
たとえば、アーティストが何時にホテルを出るのか、空港には何時に到着すべきか、誰がどの車に乗るのか、会場入りは何時か、リハーサル後にどれくらい休憩が取れるのか。
こうした細かいスケジュールが崩れると、ツアー全体に影響します。
海外では、フライト遅延、交通渋滞、入国審査、荷物トラブル、時差による疲労なども起こります。
そのため、ツアーマネージャーは常に全体を見ながら、先回りして動く必要があります。
ライブ本番だけでなく、空港、ホテル、移動車、楽屋、食事、休憩時間まで見ているのがツアーマネージャーです。
プロダクションマネージャー / Production Manager

プロダクションマネージャーは、ライブ本番を成立させるための制作・技術まわりを管理する役割です。
主な業務は以下の通りです。
・会場スペックの確認
・テクニカルライダーの共有
・音響、照明、映像、電源の確認
・ステージサイズや搬入口の確認
・タイムテーブルの作成
・搬入、リハーサル、本番、撤収の進行管理
・現地技術チームとの調整
・日本側と現地側の認識のズレを埋める
ツアーマネージャーが「人と移動」を見る役割だとすると、プロダクションマネージャーは「ステージと現場」を見る役割です。
海外公演では、会場ごとに機材環境が大きく異なります。
日本では当たり前にある機材が現地にはなかったり、同じ名前の機材でも仕様が違ったり、搬入口の条件や作業可能時間が会場によって異なることもあります。
また、国や地域によっては、現地スタッフの作業範囲、労働時間、追加費用の考え方も違います。
プロダクションマネージャーは、そうした違いを事前に確認し、アーティストが必要とする内容と現地で実現できる内容をすり合わせていきます。
海外ツアーにおいては、技術的な翻訳者であり、制作進行の交通整理役でもあります。
テクニカルスタッフ / Technical Crew

テクニカルスタッフとは、ライブの音響・照明・映像・楽器・同期音源など、ステージの技術面を支えるスタッフの総称です。
アーティストが安心して演奏できる環境を整え、客席に音・光・映像を届けるために、さまざまな専門スタッフが関わっています。
ツアーの規模や演出内容によって、どのスタッフが帯同するかは変わりますが、ライブのクオリティを安定させるうえで欠かせないチームです。
FOHエンジニア / Front of House Engineer
FOHエンジニアは、客席に届く音を作る音響スタッフです。
会場後方や中央付近にある音響卓で、ボーカル、楽器、同期音源などをミックスし、観客が聴くライブ全体の音を整えます。
同じアーティストでも、会場が変われば音の響き方は大きく変わります。天井の高さ、壁の材質、客席の形、スピーカーシステム、観客の入り方によって、同じ音源でも聞こえ方は変化します。
アーティストの音作りを理解しているFOHエンジニアが帯同すると、国や会場が変わっても音の方向性を保ちやすくなります。
バンドの場合、FOHは本番の印象に大きく関わるため、どんなミニマムな場合でも帯同することが多いポジションです。
モニターエンジニア / Monitor Engineer
モニターエンジニアは、アーティストがステージ上で聴く音を作るスタッフです。
FOHが客席の音を作るのに対して、モニターエンジニアはアーティスト本人が演奏しやすいように、
ステージ上の音を調整します。
会場が大きくなればなるほど、観客が多いほどボーカルが自分の声を聴くのが難しくなります。
ボーカルが歌いやすいようにする、ドラマーがクリックを聴けるようにする、
ギタリストが他の楽器を聴けるようにするなど、演奏環境を整えるのがモニターマンの役割です。
最近では、ステージ上のスピーカーではなく、イヤーモニター、いわゆるIEMを使用するアーティストも増えています。IEMを細かく使うバンドや、モニター環境に強いこだわりがあるアーティストの場合は、モニターエンジニアが帯同することがあります。
楽器テック / Instrument Tech
楽器テックは、ギター、ベース、ドラム、キーボードなど、アーティストが使う楽器を管理するスタッフです。
主な業務は以下のような内容です。
・ギターやベースのチューニング
・弦交換
・エフェクター確認
・アンプやケーブルの確認
・ドラムセットのセッティング
・キーボードの接続確認
・トラブル時の予備機材対応
海外ツアーでは、移動中の衝撃、湿度、気温、電源環境の違いなどによって、楽器や機材の状態が変わることがあります。昨日まで問題なく使えていた機材が、次の都市では急に不調になることもあります。
楽器テックは、会場への搬入、セッティング、リハーサルに向けたチェックを行い、トラブルを本番前に見つけ、
本番中もアーティストがいつもの感覚で演奏できる状態を整えます。
演奏そのものを支える重要な存在です。
Playback / マニピュレーター
Playbackは、同期音源、クリック、SE、映像や照明に関わるタイムコードなどを管理するスタッフです。
近年のライブでは、生演奏だけでなく、クリック、SE、シンセ音源、コーラス音源、映像と連動する音源などを使うことが多くなっています。
Playbackが止まると、曲が始められない、映像や照明と合わない、本番進行に影響が出るといった問題が発生します。特に、同期音源を使うバンドや、映像・照明と連動した演出がある公演では、Playback担当の重要度は非常に高くなります。
ステージ上では目立たない存在ですが、ライブの時間軸を支える、かなり重要なポジションです。
照明オペレーター / Lighting Operator
照明オペレーターは、本番中の照明演出を操作するスタッフです。照明は、ライブの世界観を作る重要な要素です。
曲ごとに色を変えたり、サビで明るくしたり、暗転で場面を切り替えたり、
アーティストの登場やキメに合わせて光を動かしたりします。
小規模な海外公演では、会場の照明スタッフが対応することも多くあります。
一方で、曲ごとに細かい照明キューがある場合や、照明演出の再現性を重視する場合は、照明オペレーターを帯同することがあります。
ホールツアーやアリーナ公演、演出性の高いアーティストでは、照明スタッフの存在がより重要になります。
映像オペレーター / Video Operator
映像オペレーターは、LEDスクリーン、プロジェクター、カメラ映像、VJ素材などを扱うスタッフです。
映像がシンプルな場合は現地チームに任せることもありますが、映像と音源が連動している場合や、ライブ全体の演出に映像が大きく関わる場合は、帯同することがあります。
たとえば、曲ごとに映像素材を出す、LEDに背景映像を表示する、カメラ映像をスクリーンに出す、VJ演出を行う、タイムコードで映像を同期するような場合です。
映像演出は、ライブの見え方を大きく左右します。
特に海外では、会場ごとにLEDのサイズや解像度、映像機材、入力方法が異なることがあります。
そのため、事前の確認と本番時の対応が重要になります。
マーチ担当 / Merchandise Manager

Merch担当は、ツアーグッズの販売と在庫管理を行う役割です。
ライブ会場で販売されるTシャツ、タオル、ポスター、レコード、CD、ステッカーなどのグッズは、
ファンにとって大切な記念品であると同時に、ツアー収益を支える重要な要素でもあります。
主な業務は以下の通りです。
・グッズの在庫管理
・販売ブースの設営確認
・価格表や商品配置の準備
・現地販売スタッフへの説明
・売上管理
・現金、カード決済の確認
・終演後の在庫確認
・次の都市へのグッズ移動準備
海外ツアーでは、Merchの重要度がとても高くなります。
特に海外公演では、会場でグッズを購入する文化が強い地域もあり、
グッズ売上がツアー全体の収益に大きく関わることもあります。
一方で、海外でのグッズ販売には確認すべきことも多くあります。
会場側の販売手数料、決済方法、現地通貨、税金、販売スタッフの手配、販売スペースの場所、終演後の販売時間、国をまたぐ在庫移動に関税がかからないか、グッズの材質に問題はないか、など単に「物を売る」だけではなく、
かなり細かい確認が必要になります。
マーチャンダイズチームは、ファン体験と売上の両方を支える重要なポジションです。
ヘアメイク / Hair & Make-up
ヘアメイクは、アーティストのヘアセットやメイクを担当するスタッフです。
ライブ本番だけでなく、取材、撮影、Meet & Greet、VIP対応、配信、SNS用コンテンツなどがある場合にも関わることがあります。
海外ツアーでは、移動や時差、気候の違いによって、アーティストのコンディションや見え方にも影響が出ます。
また、会場の照明やカメラの映り方によって、ステージ上での見え方も変わります。
ヘアメイクが帯同することで、どの国や会場でもアーティストのビジュアルイメージを安定して保ちやすくなります。
特にビジュアル面が重要なアーティスト、撮影が多いツアー、メディア露出が多い公演では、帯同することがあります。
スタイリスト / Stylist
スタイリストは、アーティストの衣装やビジュアル全体を管理するスタッフです。
公演ごとの衣装、撮影用の衣装、取材用の服装、靴、アクセサリーなどを準備し、アーティストの見え方を整えます。
主な業務は以下のような内容です。
・衣装の準備
・公演ごとの衣装確認
・靴やアクセサリーの管理
・撮影、取材、Meet & Greet用の服装確認
・本番前の最終チェック
・衣装トラブルへの対応
ツアーでは、衣装を複数都市に持ち運ぶ必要があります。
移動中にシワがついたり、破損したり、天候や会場環境によって使いにくくなったりすることもあります。
スタイリストは、アーティストの世界観を見た目の面から支える存在です。
衣装管理 / Wardrobe
衣装管理、またはワードローブ担当は、衣装そのものの管理を行うスタッフです。
スタイリストがビジュアル全体を考える役割だとすると、ワードローブ担当は衣装を実際に運用する役割です。
主な業務は以下の通りです。
・衣装の保管
・スチームがけ
・洗濯、クリーニングの確認
・本番中の早替え補助
・靴、アクセサリー、小物の管理
・破損や汚れへの応急対応
衣装替えが多い公演や、大型ツアーでは、衣装管理スタッフが入ることがあります。
小規模なツアーでは、スタイリスト、マネージャー、本人が兼任することもあります。
表には出にくい仕事ですが、衣装がきちんと整っていることは、アーティストの見え方や安心感に直結します。
フォトグラファー / Photographer
フォトグラファーは、ライブ写真やツアー中の記録写真を撮影するスタッフです。
ライブ本番の写真だけでなく、リハーサル、舞台裏、移動中、ファンとの交流、現地の風景などを撮影することもあります。
撮影された写真は、SNS、公式サイト、ファンクラブ、プレスリリース、ツアー記録、今後のプロモーション素材などに使われます。
近年は、ライブ後すぐにSNSで写真を投稿することも多く、ツアー中の発信においてフォトグラファーの役割は重要になっています。
ツアーの熱量を記録し、次の公演や今後の活動につなげるための大切なポジションです。
ビデオグラファー / Videographer
ビデオグラファーは、ライブ映像やツアー中の映像素材を撮影するスタッフです。
本番映像、舞台裏、移動中の様子、インタビュー、SNS用動画、YouTube用コンテンツ、ツアードキュメンタリーなどを撮影します。
映像オペレーターがステージ上のLEDやスクリーン演出を扱うスタッフだとすると、ビデオグラファーは記録やコンテンツ制作のための映像を撮影するスタッフです。
ライブの魅力を現地に来られなかったファンにも届けるため、またアーティストの活動記録を残すために、重要な役割を担います。
通訳 / Interpreter
通訳は、日本側チームと現地スタッフ、プロモーター、会場、メディアなどの間に入り、言語面のサポートを行うスタッフです。
海外ツアーでは、英語を使う場面が多くあります。
ただし、国によっては英語以外の言語が必要になることもあります。
主な業務は以下の通りです。
・現地スタッフとのコミュニケーション補助
・取材、メディア対応の通訳
・Meet & GreetやVIP対応のサポート
・技術打ち合わせでの通訳
・トラブル時の説明補助
アーティスト本人や日本側スタッフが英語で対応できる場合は不要なこともありますが、細かいニュアンスを正確に伝える必要がある場面では、通訳がいることで現場がスムーズになります。
特に、取材やファン対応、トラブル時の説明では、言葉のズレが大きな問題になることもあります。
現地コーディネーター / Local Coordinator
ツアー中は、毎週または毎日、違う国や違う土地へ移動します。
ツアマネは「ツアー期間中全体を動かす人」だとしたら
現地コーディネーターは「その土地で動けるように助ける人」です。
現地コーディネーターは、その国や都市の事情に詳しく、現地での手配や調整をサポートするスタッフです。
ツアーメンバーご一行が、アフリカについた!オーストラリアに到着した!
そんな時にマネージャーやツアマネをサポートする形で、スポットでローカルの案内をしてくれる力強い存在。
主な業務は以下のような内容です。
・現地プロモーターや会場との連絡
・車両、ホテル、食事、備品などの確認
・現地スタッフとの調整
・現地ルールや文化面のサポート
・急な変更やトラブルへの対応
・通訳やアテンドの補助
海外ツアーでは、現地の事情を知っている人がいるかどうかで、現場の動きやすさが大きく変わります。
たとえば、どこで備品を買えるのか、交通状況はどうか、会場周辺で食事を手配できるのか、現地の祝日や道路事情に注意が必要か。
こうした細かい情報は、現地に詳しいスタッフがいることで早く解決できます。
現地コーディネーターは、海外ツアーにおける土地勘のあるナビゲーターです。
ローカルランナー / Runner

ランナーは、アシスタントとして現地での買い出し、移動補助、急な備品調達で車でひとっぱしり、
など会場内外の細かいサポートを行うスタッフです。
名前の通り、現場のために走り回る役割です。
主な業務は以下のような内容です。
・備品の買い出し
・飲み物や軽食の手配
・プリント、コピー、文房具などの準備
・薬局やスーパーへの買い出し
・急な機材小物や変換プラグの調達
・車両や荷物の受け渡し補助
・出演者、スタッフの簡単なアテンド
・会場内外での細かなサポート
海外現場では、小さな不足や急な変更がよく起こります。
電池が足りない。
変換プラグが必要。
印刷物が足りない。
水を追加したい。
薬局に行きたい。
スタッフ用の軽食が必要。
急にテープやケーブル小物が必要になった。
こうした小さな問題は、本番に直接関係なさそうに見えて、放置すると現場の進行に影響します。
ローカルランナーは、ツアーマネージャーやプロダクションマネージャー、マネージャーが困った時に、
「自分、行ってきます!」と機敏に動いてくれる存在であり、トラブルの小さな火種を素早く消してくれる存在です。
目立つ役割ではありませんが、現場を止めないためには非常に重要なスタッフです。
セキュリティ / Security
セキュリティは、アーティスト、スタッフ、来場者、会場の安全を守るスタッフです。
アーティストの知名度、会場規模、国や都市、ファンの熱量によって、必要な人数や体制は変わります。
主な業務は以下の通りです。
・アーティストの移動導線の安全確保
・楽屋エリアやステージ裏の管理
・Meet & GreetやVIP対応時の安全確認
・客席や入場列の整理
・会場内でのトラブル対応
・終演後のアーティスト退館サポート
多くの場合、セキュリティは現地プロモーターや会場側が手配します。
ただし、アーティスト専属のセキュリティが必要な場合や、移動時の安全確保が重要なツアーでは、専属スタッフが帯同することもあります。
海外では、安全管理の考え方や会場ルールが国によって異なるため、事前に役割分担を確認しておくことが大切です。
ドライバー / Driver
ドライバーは、アーティストやスタッフ、機材を移動させるための車両を運行するスタッフです。
ツアーでは、空港からホテル、ホテルから会場、会場から次の都市への移動など、さまざまな移動が発生します。
主な業務は以下の通りです。
・空港送迎
・ホテル、会場間の移動
・機材車両の運転
・ツアーバスやバンの運行
・深夜や早朝の移動対応
・荷物の積み込み、積み下ろし補助
ドライバーは、多くの場合、現地手配されます。
ヨーロッパやアメリカでは、長距離移動のためにツアーバスやスプリンター、バンを使うこともあります。
安全で時間通りに移動できるかどうかは、ツアー全体の進行に大きく関わります。
移動が遅れると、搬入、リハーサル、取材、本番準備などすべてに影響するため、ドライバーもツアーを支える重要でタフな存在です。だいたい肝っ玉の据わった人が多いです。
ケータリング / Catering
ケータリングは、アーティストやスタッフの食事、飲み物、軽食を準備するスタッフやサービスです。
海外ツアーでは、食事の手配もとても重要です。
時差や移動が続く中で、十分に食べられない状態が続くと、アーティストやスタッフの体力、集中力、本番のパフォーマンスにも影響します。
主な業務は以下の通りです。
・楽屋用の飲み物、軽食の準備
・スタッフ用の食事手配
・アレルギーや食事制限の確認
・ベジタリアン、ヴィーガン、ハラールなどへの対応
・本番前後の食事タイミングの調整
ケータリングは、会場側や現地プロモーターが手配することもあれば、ツアー側が別途手配することもあります。
海外では、国や地域によって食文化や食事時間が異なります。
そのため、事前に希望内容や食事制限を共有しておくことが大切です。
食事は単なる休憩ではなく、ツアーを続けるための大切な燃料かつ全員の日々の楽しみなので、
とてもとてもとてもとても大切なポジションです。
どのメンバーが必ず帯同するのか
ここまで多くの役割を紹介しましたが、すべてのスタッフが毎回ツアーに帯同するわけではありません。
帯同メンバーは、アーティストの規模、会場規模、演出内容、予算、現地スタッフの体制によって変わります。
一般的に、海外ツアーで帯同することが多いメンバーは以下のような役割です。
・アーティストマネージャー
・ツアーマネージャー
・プロダクションマネージャー
・FOHエンジニア
・楽器テック
・Playback / マニピュレーター
・Merch担当
一方で、以下のスタッフはツアーの規模や内容によって帯同、または現地手配されることがあります。
・モニターエンジニア
・照明オペレーター
・映像オペレーター
・ヘアメイク
・スタイリスト
・衣装管理
・フォトグラファー
・ビデオグラファー
・通訳
・現地コーディネーター
・セキュリティ
・ドライバー
・ローカルランナー
・ケータリングスタッフ
大切なのは、人数を増やすこと自体ではありません。
どのクオリティを守るために、誰が必要なのか。
どこまでを現地チームに任せられるのか。
どの部分は日本側のスタッフが直接管理すべきなのか。
この判断が、海外ツアー制作では非常に重要になります。
ツアーは共同生活。快適なツアー生活はチームで作るもの。

ステージを成立させるためには、多くのクルーの仕事があります。
そして仕事が終わった後も、同じホテルや同じバスに戻り、ツアー中毎日一緒にクルーは団体行動をします。
アーティストが安心して演奏できるように、アーティストマネージャーが本人を支える。
ツアーマネージャーが移動と生活を整える。
プロダクションマネージャーが会場と技術まわりを整理する。
FOHやモニターエンジニアが音を作る。
楽器テックが機材を整える。
Playbackが同期音源を管理する。
照明や映像スタッフが演出を支える。
Merch担当がファンとの接点と売上を支える。
ヘアメイクやスタイリストがアーティストの見え方を整える。
フォトグラファーやビデオグラファーがツアーの熱量を記録する。
通訳や現地コーディネーターが言語と土地勘を補う。
ローカルランナーが現場の細かな不足を埋める。
海外ツアーは、アーティストだけでは回りません。
さまざまな役割のクルーが、それぞれの専門性を持ち寄ることで、初めてひとつの公演が成立します。
毎日違う枕を使い、毎日違う国に移動し続けて、大切な友人や家族を離れて仕事に没頭する。
自分の知らない会場、自分の慣れない環境の中で、同じクオリティのライブを届ける。
海外ツアーは、音楽を運ぶ旅であり、同時に、チームで作り上げる現場でもあります。
Triplegunsでは、日本のアーティストが海外で安心して公演を行えるよう、
現地プロモーターや会場、技術チームと連携しながら、ツアー制作、
プロダクションマネジメント、現場進行をサポートしています。
海外公演やワールドツアーを検討しているアーティスト、
マネジメント、プロモーターの皆さまは、ぜひお気軽にご相談ください。
必ずや、楽しくプロフェッショナルなツアー生活が送れる編成を組みましょう!