SJ60とは? 日本企業・エンタメ業界がシンガポールを目指す理由|2026年国交60周年

2026年、日本とシンガポールは国交60周年「SJ60」を迎えました。Music Matters Live、SAMURAI BLUE、AFA Singapore、SJ60 結 -Musubi-などを例に、日本企業・エンタメ業界がシンガポールを東南アジア展開のHubとして注目すべき理由を解説します

2026年、日本とシンガポールは外交関係樹立60周年「SJ60」を迎えました。

3月には両国関係がStrategic Partnership(戦略的パートナーシップ)へ格上げされ、
政治・経済だけでなく、音楽、アニメ、スポーツ、観光、テクノロジーなど幅広い分野で、
日本とシンガポールをつなぐプロジェクトが相次いでいます。

エンターテインメント分野でも、

①LDH JAPANのLIL LEAGUE / KID PHENOMENONが
「MUSIC MATTERS LIVE 2026」に初出演

②サッカー日本代表「SAMURAI BLUE」が
11月にシンガポールでブラジル代表・パラグアイ代表と対戦

③Anime Festival Asia Singapore 2026(AFA)と
「SJ60 結 -Musubi-」が11月末の同じ週末に開催

など、シンガポールに住む日本人にとっても話題となる大きな動きが続きます!


この記事では、現場の視点から、「なぜ今、日本企業やエンタメ業界にとってシンガポールが重要なのか」を、SJ60の動きとともに解説します。

SJ60とは? 日本・シンガポール国交60周年

SJ60は、Singapore-Japan 60th Anniversaryの略です。

シンガポールは1965年にマレーシアから独立し、日本とは翌1966年に外交関係を樹立しました。
2026年は、その60周年にあたります。

2026年3月18日には、ローレンス・ウォン首相の訪日にあわせて、日本とシンガポールの関係が正式に
Strategic Partnership(戦略的パートナーシップ)へ格上げされました。

協力分野は貿易だけではありません。
デジタル経済、グリーン経済、サプライチェーン、科学技術、エネルギー、安全保障、教育、文化、若者交流、観光など、多岐にわたります。

つまりSJ60は、「これまで60年間の友好関係を祝う年」であると同時に、
「これから日本とシンガポールで何を一緒につくるのか」を考える年でもあります。

その動きが、政府間の外交だけでなく、私たちに身近な音楽、アニメ、スポーツ、イベントビジネスにも広がっています。

シンガポール=東南アジアのハブという考えをインプットしよう

シンガポールに行ったことがない人にとっては、

「マーライオンの国」「Marina Bay Sandsがある国」
「小さいけれど豊かな国」「ごみを捨てると罰金の国」などのイメージが強いかもしれません。

ただしシンガポールでビジネスをしている人や、エンターテインメント業界の視点で見ると、
シンガポールを Hubとして考えることが一番大切になります。

シンガポールには、アジア・東南アジアを統括する多国籍企業のRegional Headquarters(地域統括会社、略称:RHQが集まっています。

また他のアジア諸国と異なり、英語でビジネスができ、法制度・金融・インフラが整い、
チャンギ空港から東南アジア主要都市だけでなく、日本、中国、インド、オーストラリアにもアクセスしやすい。

そのため、
企業・ブランド・プロモーター・投資家・広告会社・メディア・クリエイター
など、アジアの複数市場を担当する人材が集まります。

つまりシンガポールで発信することは、シンガポール国内だけではなく、
東南アジア全体を担当するビジネスプレイヤーに届く可能性を持つということです。


①hololive × Albirex Niigata Singapore|日本IPと現地スポーツの新しい組み合わせ

こちらはすでに終了していますが、面白い取り組みだったのでご紹介。
2026年5月16日には、SJ60の記念事業として、
「hololive production Special Day with Albirex Niigata FC (S)が開催されました。

https://hololive.hololivepro.com/en/news/20260216-01-375

これは、シンガポール・プレミアリーグのアルビレックス新潟シンガポールの公式戦に、
世界的VTuberプロダクション「hololive production」が参加したコラボイベントです。

参加したのは、

  • さくらみこ、尾丸ポルカ:hololive Japan
  • こぼ・かなえる:hololive Indonesia
  • 森カリオペ:hololive English の4名。

つまり、日本発のIPをシンガポールのスポーツと組み合わせながら、
日本、インドネシア、英語圏のファンコミュニティまでつないだ企画です。

これは、近年の海外展開を象徴する事例のひとつです。

今まで日本との文化交流といえば、日本の伝統的な文化を伝えるワークショップなどでしたが、
今は「日本文化を海外へ持っていく」という一方向型ではなく、
スポーツ × IP × 配信 × グッズ × ファンコミュニティを組み合わせ、話題をつくるという「今までにないアイディア」「異業種・異分野との掛け算」がますます重要になっています。

②MUSIC MATTERS LIVE 2026|LDHの若手2組がシンガポールへ

2026年10月2日から7日に開催される「ALL THAT MATTERS 2026 / MUSIC MATTERS LIVE」には、
LDH JAPANから

LIL LEAGUE from EXILE TRIBE
KID PHENOMENON from EXILE TRIBE

の2組が出演します。両組ともMUSIC MATTERS LIVE初出演です。

10月3日にClarke QuayのMAINSTAGE CQへ出演予定で、LIL LEAGUEは22:20、KID PHENOMENONは23:10から登場します。

MUSIC MATTERSの特徴は、単なる海外音楽フェスではないことです。

世界各国のアーティストに加えて、
レーベル、プロモーター、配信プラットフォーム
メディア、ブランド、音楽・エンターテインメント企業がシンガポールに集まります。

またカンファレンスでは、Showcase出演
業界カンファレンス、フェスティバル、ブランドコラボレーション
現地プロモーターとのネットワーク形成といった入口があります。

シンガポールは、こうした次の展開をつくるための交差点として非常に機能しやすい市場です。

③SAMURAI BLUE日本代表が2026年11月シンガポールへ

2026年11月には、サッカー日本代表「SAMURAI BLUE」がシンガポールで開催される

MIZUHO BLUE CHALLENGE THE KALLANG FOOTBALL SERIES SINGAPOREが開催されます。

https://www.thekallang.com.sg/en/things-to-do/events/mizuho-blue-challenge-the-kallang-football-series-singapore.html

会場はSingapore National Stadium

日本代表の対戦カードは、

2026年11月14日(土) 日本代表 vs ブラジル代表

2026年11月17日(火) 日本代表 vs パラグアイ代表

そして大会には日本、シンガポール、ブラジル、パラグアイが参加。

主催には電通、Dentsu Sports International、シンガポールサッカー協会、
The Kallang Groupが入り、みずほフィナンシャルグループが特別協賛しています。

サッカーという世界共通語、またサッカーの母国よりブラジルを招聘することで、日本とシンガポールだけでなく、ブラジル、パラグアイまで含めた国際コンテンツが、シンガポールに集まります。

AFA Singapore 2026|東南アジアに根付いた日本コンテンツ市場

2026年11月27日から29日には、Anime Festival Asia Singapore 2026(AFA Singapore 2026)
Suntec Singapore Convention & Exhibition Centreで開催されます。

AFAは、アニメ、音楽、ゲーム、コスプレなどを扱う、
東南アジアを代表する日本ポップカルチャーイベントのひとつです。
Triplegunsも、AFA Singaporeのステージ制作・現場運営に携わっています。

今回多くの日本人がAFAにも向かうと思いますが、
「SJ60になったから突然日本のコンテンツが人気になったわけではない」ということです。
シンガポールや東南アジアでは、AFAをはじめとしたイベントを通じて、
長い年月をかけて日本のアニメ・音楽・ゲームを楽しむファンコミュニティが育ってきました。

2026年は、その既存の市場と共に外交60周年を祝う、今までにない文化の結びつきができました。


SJ60 結 -Musubi-とは? 11月28・29日 Marina Bay Sandsで開催

2026年のSJ60を象徴するイベントのひとつが、

SJ60 結 -Musubi-」 A Shared Moment Between Singapore and Japan です。

開催日は、2026年11月28日(土)・29日(日)  会場は、Marina Bay Sands Hall D&Eです。

日本の伝統文化から現代コンテンツ、観光、食、企業、最先端技術までを一度に体験できる構成になっています。

特に興味深いのが、AFA Singapore 2026と同じ週末に開催されることです。

・AFAはSuntec Singapore。

・SJ60 MUSUBIはMarina Bay Sands。

会場は異なりますが、SJ60公式サイトでは両イベントの連携が打ち出されています。

つまり2026年11月最後の週末は、
アニメ・ゲーム・音楽のファン市場と、政府・企業・観光・テクノロジーによる文化交流
が同じシンガポールで動くことになります。

日本に関心を持つファン、企業、行政、業界関係者が一斉に集まる、シンガポールが
今までにないJAPANな週末になるでしょう。

なぜ日本企業・エンタメ業界はシンガポール市場を押さえるべきなのか

ここでもう一度、最初の疑問に戻ります。

人口約600万人のシンガポールを、なぜ多くの企業やコンテンツホルダーが重要視するのでしょうか。

答えは、シンガポールの先に東南アジアがあるからです。

もちろん、ASEANをひとつの市場として見るべきではありません。

インドネシアとタイでは言語も宗教も消費行動も異なります。
フィリピン、ベトナム、マレーシアにも、それぞれ独自の市場があります。

だからこそ、一度にすべての国へ進出するのは簡単ではありません。

そのとき、シンガポールが意味を持ちます。多国籍企業のRegional Headquartersが集まり、
英語でビジネスができ、法制度・金融・インフラが整い、周辺国へのアクセスも良い。

シンガポール市場を知ることは、シンガポールだけを見ることではありません。

その先の東南アジア、さらにオセアニアまでを視野に入れたネットワークを作ることでもあります。

日本企業やアーティストが海外進出を考える際、最初から東南アジア全都市で成功することは簡単ではありません。もちろん1か国ずつ市場調査をするのも大切ですが、
ビジネス・情報・人材が集まるシンガポールをHubとして活用する発想が重要です。

例えば、

1.シンガポールのShowcase・大型イベント・展示会に参加する

2.現地に集まるプロモーター、企業、投資家、メディアと出会う

3.そこからクアラルンプール、ジャカルタ、バンコク、マニラなど周辺市場へ展開する

    という流れです。

    2026年のSJ60は、単なる記念イヤーではありません。

    日本の企業・アーティスト・コンテンツが、アジアの次の市場へつながるルートを考える一年でもあります。

    単なる「点としてのMarket」ではなく、「面へつながるHub」としてシンガポールを見る。

    これから東南アジア展開を考える日本のエンターテインメント業界や企業にとって、この視点はますます重要になるはずです。

    SJ60の公式テーマは、「共想・共働・共進 / Co-imagine, Co-create, Co-evolve」

    60周年はゴールではなく、ここから次の10年に向けて、何を一緒につくるかを考えるスタート地点なのだと思います。

    Triplegunsは、東京・シンガポール・ロンドンを拠点に、
    日本のアーティスト・企業の海外展開をサポートしています。

    ▶海外ライブ・コンサート制作

    ▶現地プロモーター・制作会社との連携

    ▶Showcase / Festival出演サポート

    ▶ステージ制作・現場運営

    ▶展示会・企業イベント制作

    ▶日本企業の海外プロモーション

    ▶海外企業の日本展開サポート

    などをご相談いただけます。

    シンガポール単体でのイベント開催はもちろん、
    Singapore Hubを起点としたASEAN展開についても、お気軽にお問い合わせください。